ダッカでのテロ事件について。

アロアシャプロジェクト代表の加藤です。今回のダッカでのテロにおいて犠牲になった方々のご冥福をお祈りします。

アロアシャプロジェクト活動地のラッシャヒでは現時点では至って平穏である旨の連絡が現地スタッフから入っております。イードが終わる7月9日頃までには現地の状況もある程度把握できると思いますので、それを見ながら今後のアロアシャ活動の持ち方について考えていきます。

こういう事件が起きると「平和ボケ日本人」とか「自分の身は自分で守る」とかよく話題になります。確かにそうで、特にIS思想の影響を強く受けている若者からみれば、異教徒は人間ではなく家畜と同じで、親日的だから許してもらえるという日本人的な発想は無意味です。ただ、こういった現実論を目的論に据えてしまうと、世の中の混沌から決して抜け出すことができなくて、やはり平和主義などの理想論が目的論であるべきと思っています。先に希望が見えないことほど人間を不安にさせることはありません。
我々のプロジェクトの「アロアシャ」とはベンガルの希望の光という意味で、教育を通じて、将来に希望を持った人間に育って欲しいという思いが込められています。世の争いごとの主要な原因は欲と格差です。それを少しでも良い方向にもっていくためには、やはり教育しかないと、我々はそう信じて20年前に活動を始めました。
今回の事件が都合よく政治利用されたり、憲法論議の道具として使われたり、日本国内のヘイトを助長したり、ということのないよう祈るばかりです。