2010年5月より準備を進めていた「バイオコンポスト」プロジェクトがいよいよスタートしました。
プロジェクト概要は、貧困農民に対する農地の地力向上のための有機肥料の供給と、バイオコンポスト普及のためのプラントとラボラトリーの建設です。(プラント等の建設にあたっては、国際ボランティア貯金助成金を活用させていただきました。)
これにより、野菜くず、牛糞による1次発酵に加えて、ミミズによる生成で、年間250tonのバイオコンポスト製造体制ができ、11人の新規雇用者がかなっています。また、バイオコンポストを使うことにより、対象農家の化学肥料からの25%の転換と農作物の20~30%の生産量増を目標としています。
このプロジェクトの背景には、2007年から続いている化学肥料の高騰で、肥料購入で十分な手だけができない低所得農民への支援がありました。
バングラデシュは「緑の革命」のなかで、2015年までに貧困層を50%削減するというMDGs(ミレニアム開発目標)を掲げていますが、その大半である農民の所得はなかなか上がらず、また、都市化が進む中で耕作面積が減少するなど、バングラデシュ農業は大きな試練に直面しており、農業生産力向上は急務の課題でもありました。
下記写真は、ラボラトリー外観(3階)、バイオコンポストの中のミミズ床確認、分析作業、スタッフとのディスカッション、アロアシャ農場でのスタッフ集合の状況です。